我が家では、今までの建築会社選びを通して、セルロースファイバーを使用した家を必須条件とすることにしました。
せっかくなので、セルロースファイバーについて紹介したいと思います。
はじめに
セルロースファイバーは、新聞紙などを原料とした繊維系の断熱材です。
断熱材にはほかに、グラスウールやウレタンフォームがあります。
ここではセルロースファイバーの特徴や、セルロースファイバーメーカーごとの違いについて紹介します。
セルロースファイバーの特徴
他の断熱材と比べてどんな特徴があるかを紹介します。
断熱性
特にほかの断熱材に比べて優位というものではありません。
ほかの断熱材と同じか、やや劣る程度です。
ただし、断熱材の厚さを増せば解決可能なのでそれほど大きなデメリットではありません。
吸音性
他の断熱材に比べ優位といえます。
ただ、ロックウールなど吸音性を持っている断熱材はほかにもあります。
調湿性
ほかの断熱材と比べてかなり優位かと思います。
特に壁内結露を防止するという観点では効果を発揮します。
ただし、室内の湿気まで調湿するか?という観点では、気休め程度だと思われます。
とはいえ、壁内結露を防止する効果があるだけでも十分です。
不燃性
他の断熱材に比べて優位といえます。
燃えにくく、また燃えたとしても有毒ガスが発生しません。
製造エネルギー
圧倒的に優位といえます。
妻はこの点が気に入り非常にセルロースファイバーを押しています。
価格
断熱材としては高価な部類に入ります。
グラスウールと比較し、延べ床面積30坪程度の家で、80万くらい割高になると伺いました。
まとめると
セルロースファイバーは、断熱効果は普通で、吸音性、不燃性に優れ、エコロジーで、壁内結露を防止する効果が見込める代わりに、価格が割高な断熱材と言えます。
断熱性 | 吸音性 | 調湿性 | 不燃性 | 製造E | 価格 |
△ | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | × |
セルロースファイバーメーカー(ブランド)
今までの建築会社選びで聞いたことのあるセルロースファイバーは、マツナガ、デコス、アップルゲート、オーパス、インサイドPCの5つになります。
他にもセルロースファイバーのメーカーやブランドはありますが、今回は縁のあったこの5つについて特徴などを紹介します。
マツナガ(MSグリーンファイバー)
- 麻の繊維が含まれており、セルロースファイバーの弱点である沈降を防ぐ
- 乾式吹込み工法:60kg/m3(壁の中に吹き込む)
- マツナガの社員が建築中の家に出向き直接施工しているため高い品質が期待できる
デコス(デコスファイバー)
- 乾式吹込み工法:55kg/m3
- 全国のデコスドライ工法正規施工代理店が施工
- 20年間無結露保証(壁内結露)
アップルゲートジャパン(アップルゲートセルロース)
- 湿式吹き付け工法(接着剤を混ぜたセルロースファイバーを壁に吹き付ける)
- 全国のアップルゲート認定施工代理店が施工
- 本社はアメリカ
オーパス(ファイバーエース)
- 乾式吹込み工法:55kg/m3
- 全国の認定施工代理店が施工
- 30年間無結露保証(壁内結露)
セルロースファイバー工房(インサイドPC)
- 乾式吹込み工法:55kg/m3
- 全国の認定施工代理店が施工
- アメリカの製品?
マツナガが施工品質や沈降性という点で優勢かと思いますが、はっきりとした優劣は確認できませんでした。
まとめ
我が家では、特にエコロジーの観点からセルロースファイバーを使用した家を必須条件としています。
セルロースファイバーにはほかにも吸音性、調湿性、不燃性に優れているという特徴があります。
また、セルロースファイバーはいくつもメーカーがありますが、どのメーカー、製品のはっきりとした優劣はよくわかりませんでした。
そもそも、各建築会社で扱うセルロースファイバー製品はおおよそ決まっているため、どこのセルロースファイバーを使っているか?を建築会社選びの判断材料にするよりも、セルロースファイバーを含めたトータルで判断したほうが良い結果になるかと思います。