見学会、会社訪問の十三回目となります。
家づくりセミナー(小林住宅工業)に引き続き、小林住宅工業(こばじゅう)の家づくりセミナーの2回目に参加してきました。
はじめに
小林住宅工業の家づくりセミナーに参加してきました。
小林住宅工業は、「構造」、「内装」、「断熱」のいずれかのテーマで毎月家づくりセミナーをしており、今回参加したテーマは「内装」になります。
参加者は6組ほどで、主な内容は「床材」と「ワックス」でした。
重要と感じたポイントや、その後調べた内容などについてご紹介していきます。
家づくりセミナーの概要
前半の床材は、床材メーカーの益子林業の方が講師でした。
益子林業が扱っている八溝杉について、特徴や品質を伺うことができました。
後半のワックスは、ワックスメーカーのセラリカの方が講師でした。
こちらでは特にワックスの原料となっているロウについて詳しく伺うことができました。
家づくりセミナーで確認できたポイント
床材
小林住宅工業が取り扱っているのは栃木県の八溝杉
小林住宅工業では無垢の床材が標準で、産地は栃木県の北東部、茨城県との県境にある八溝となります。
特に八溝杉は色合いとして赤みが強く出るのが特徴となります。
室内の含水率に近づけるため機械で乾燥している
生木の含水率(木に含まれる水分)は180%であり、室内の平衡含水率は6%~8%であるため、使っている間に水分が抜けて歪みが生じます。
そのため、乾燥させないと使えません。
しかし、旧来の屋外での自然乾燥は15%程度までしか含水率を下げられず、かつ時間も数年かかるため、機械で乾燥を行います。
過乾燥によるヒステリシス効果で形状安定性を強化
木材は、必要な含水率よりも低い含水率まで乾燥させ、その後含水率を戻すことで形状安定性が増す効果(ヒステリシス効果)があります。
この効果を利用し、益子林業では含水率8%まで乾燥させ、その後11%まで戻した木材を出荷しています。
福島原発から100km以内だが放射性物質は検出されていない
産地の八溝は福島の原発から100km以内にあります。
そのため、事故直後は栃木県が出荷される木材に対して検査を行いましたが、セシウムは検出されていません。
また、その後3年間にわたり、独自に放射線量測定を行いましたが、一度も検出されなかったため、現在は希望に応じて線量測定を行っています。
ワックス
セラリカはロウ専門の素材メーカー
世界中からロウを製造、輸入している素材メーカーで、口紅や整髪剤、インクカートリッジなどかなり身近なものにセラリカのロウが使われていることには非常に驚きました。
また、通常素材メーカーは顧客である製品メーカーと競合しないように、一般ユーザ向けの製品を作らないのが常だそうです。
しかし、ワックスについては理想とする自然素材を使ったワックスが存在しなかったため、一般ユーザ向けに製品を開発したとのことでした。
100%自然素材を使用したワックス
100%自然素材を使用し、特にホルムアルデヒドは一切出ない。(F☆☆☆☆を取得)
驚いたのが、結構有名なドイツの自然系ワックスメーカーのワックスにも、微量ながらシックハウス症候群の原因物質となるものが含まれているそうです。
セラリカにはそういったものが一切含まれていないと伺いました。
まとめ
今回のセミナーでは、小林住宅工業で使用している床材とワックスについて詳しく知ることができました。
特に、セラリカのワックスは非常に魅力的でした。
製品もそうですが、お話しいただいたセラリカの方の熱意がとても伝わりました。
小林住宅工業のセミナーは残り「断熱」のみとなりますが、こちらもぜひ参加したいと思います。