土地探し5:43条但し書き – 30代の家づくりand逗子暮らし

土地探し5:43条但し書き

 

はじめに

1回目の土地見学で気に入った「急坂の上の物件」は43条ただし書きの許可が必要とありました。

初めは許可さえもらえれば問題ない(そもそも土地を販売している以上もらえて当たり前)と考えていたので、あまり気にしていませんでした。

しかし、いろいろ調べてく行くと43条ただし書きは、なかなかの曲者でした。

 

そもそも43条ただし書きの土地とは?

建築基準法第43条のただし書きに該当する土地で、簡単に言うと、基本的に家を建てることができないけれど、特別な許可があれば建てられるという土地になります。

 

建築基準法第43条

建築基準法第43条として下記のように決まりがあります。

建築物の敷地は、道路に2メートル以上接しなければならない。ただし、その式の周囲に広い空き地を有する建築物、その他国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上および衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものについて、この限りではない。

 

つまり、

道路に2メートル以上接していない土地に建築物は建てられません。
ただし、道路に2メートル以上接していなくても、建築審査会の同意を得られれば建てられますよ。

という内容になっています。

 

ポイントは、「道路」という部分です。

ここでいう道路は建築基準法第42で定義されている道路になります。

 

建築基準法第42条における道路の定義

建築基準法第42条にはややこしいことがいろいろと書かれていますが、ざっくりまとめると下記の2点となります。

  • 道路法などの法律により決められた道路
  • 特定行政庁(自治体など)から道路と認定を受けた道路

 

つまり、上記以外はたとえ道路に見えても、建築基準法上は「道路」ではなく、道路っぽい土地となります。

 

建築基準法第43条ただし書きは救済措置

家を建てる土地は基本的に42条でいう「道路」に2メートル以上接している必要がありますが、厳密にこの法律を適用していけば、家を建てられる土地が限られてきます。

そのため、43条ただし書きにより、道路っぽい土地に接している場合でも、建築審査会の同意が得られれば建てることができるようになります。

 

「急坂の上の物件」が接している道路

「急坂の上の物件」は2メートル以上道路に接しています。

しかし、その道路がどうも42条に定義されている「道路」ではないようです。

とはいえ、十分車両が通行できる幅(4メート以上)はある道路ですので、基本的に建築審査会の同意を得られる可能性は十分高い物件と言えそうです。

 

一番のデメリットは住宅ローン審査が通りにくい

43条ただし書きの物件は、許可さえもらってしまえば家を建てることができるため、家を建てられるか?という観点においてはそれほど問題ではありません。

しかし、一番の問題は住宅ローン審査が通りにくいという点です。

 

43条ただし書き物件は担保価値が低い

そもそも住宅ローンは土地や建物に抵当権を設定し担保とするため、担保価値が低い物件は抵当権を設定しても、いざというときに競売などで必要なお金を回収できない可能性が高くなります。

 

43条ただし書き物件担保価値が低いのは将来的なリスクのため

今現在、建築基準法上は建築審査会の同意が得られれば家を建てることができるため、問題ないように思えます。

しかし、将来的に法律が改正となり、ただし書き条項がなくなった場合、家が建てられなくなります。

 

この場合、当該物件の資産価値は限りなく0となります。

そのリスクがあるため、担保価値が低いとされているようです。

 

二番目のデメリットは売りにくい

住宅ローンが通りにくいというのは、当然売りにくい物件であるということです。

今は買う側なのでその物件に価値があると思えば、買ってしまえばいいのですが、将来売る側になった際に、43条ただし書きの物件はなかなか売れない物件になる可能性があります。

 

資産価値という観点からは避けた方が無難なようです。

 

三番目のデメリットは若干のコストUP

住宅ローンが通りにくい、売れにくいという大きな問題からすると、たいしたことではありませんが、建築審査会の同意が必要なため、建築会社に支払うコストがUPします。

小林住宅工業からは約15万と伺っています。

 

メリットは相場から比べると安い

43条ただし書き物件のデメリットをいろいろ書いてきましたが、もちろんメリットもあります。

唯一にして最大のメリットは安いということです。

住宅ローンが通りにくかったり、売りにくいという大きなデメリットがあるので当然と言えば当然です。

おおよそ平均相場からすると2割~3割は安くなるようです。

 

「急坂の上の物件」は確かに、広さや立地から考えると割安感があります。

 

まとめ

いま目をつけている「急坂の上の物件」は43条ただし書きの土地となります。

43条ただし書きの土地は、家を建てる際に特別な許可が必要となります。

そのため、住宅ローン審査に通りにくかったり、将来家を売る際に売りにくかったりします。

しかし、その分安く手に入れることができます。

 

基本的に手を出さないのが無難なようですが、非常に気に入っているので我が家ではどうするか悩みどころです。

 

 

 

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